転職しないほうがいい人?

「転職は慎重に」シリーズ第二弾、今度は転職しない方がいい人のお話です。経験上、転職した方がいい人としない方がいい人は同じくらいの割合でいます。よく言われる転職しないほうがいい人…それは「転職の目的が定まっていない人」です。どの転職サイトでも、どのエージェントも転職の目的を絞る大切さを教えてくれています。その通りだと思います。

でも、これって「卵が先か、ニワトリが先か」と同じ話だと思うんです。「転職を決断する前に目的を決める」でも良いし、「転職活動をはじめてから目的が絞れてきた」でも良いんじゃないでしょうか。(確かに、転職先を決定する前には絞っておきたいところではあるけれど。)

じゃあ、転職しない方がいい人とは…どんな人だと思いますか?

それは「人間関係を構築するのに時間がかかる人」の場合です。

誰でも人間関係の構築には時間がかかります。新しい職場環境、それだけで緊張しますよね。怖い上司がいるかな、とか、お局様はいるかな、とか…。これは誰もがそうです。そして、誤解しないで欲しいのは、「人間関係を作るのに時間がかかることは悪いことではない」のです。本当はその方が濃い人間関係を作って、楽しむことが出来るので、人生のうえでは絶対にマイナスになりません。

でも、転職にはコミュニケーションが不可欠です。そして、新しい職場では特にそれが求められてきます。受け入れる会社側も、どんな人かを知らなければ採用もできないし戦力にもできない。そうなると、どんなに良いものを持っていたとしても、職場で評価されない。こういう状況では、なかなか転職がプラスになることが少ないのも事実です。なので、転職しないで済むのなら、しないのもまた一つの選択肢だと思います。

自分はこのタイプだとお感じの方、ご心配なく。

逆から考えてみると、メリットが見えてきます。「時間をかけることによって、信頼され、強い関係を築ける」これがこのタイプの方の最大の強みです。そこで、もし転職をする(あるいはせざるを得ない)場合は、「長い時間をかけて人間関係が作れる職場」を選んでいくこと、それから「少し長期の転職期間をとる」ことをおすすめします。あまり人の入れ替わりが激しくない職場や、家庭的な雰囲気のある会社を中心に探していくことで、少しでも自分の安心感を増すことができます。環境に安心感を持てれば、自信を持って自分を表現できる場面が生まれてきます。また、転職準備の時間を長めにすることで、焦らずに自分のペースで転職活動を進められる利点もあります。(※もちろん前回の記事のような状況の方は、すぐに会社から逃げましょう!)