知り合いと人脈のあいだ

2020年11月16日

知り合いからのお誘いは危険フラグと前にポストしました。転職や就職のとき「知り合いフィルター」によって、感覚や決断が鈍り、上手な判断ができなくなることがあります。特に「知り合いの紹介」で募集に応募したり、転職を決断するのは大きなリスクになり得ます。

「知り合い」に近い言葉で「人脈」もビジネスシーンに欠かせない言葉です。ちょっと前には「人脈なんて言葉は最悪だ」とか、「"人脈"は地球上で最も下品な言葉」なんてことも言われてました。でもよく「転職には人脈が大事!」みたいな話も聞きます。どうなんだか難しいとこです。

じゃあ、そもそも「人脈」って何なんでしょう?

簡単に言ってしまうと、「利害関係が成り立つ人と人とのつながり」を指して使われています。自分が困ったときに助けを求めたり、あるいは求められたりする関係を表しているようですね。


ということは…
「人脈」って言葉を批判している人は、「人脈」という言葉の意味を誤解している人です。利害関係という言葉に引っ張られがちですが、そもそも「人と人との繋がり」が完全にフラットになることはビジネスの世界ではあり得ない。溺れている人を助ける人は、安全なところから助けるわけで…それを「不平等だ!同じフィールドの目線じゃない!」なんて言いはじめたらもうどうにもなりません。そこには歴然とした上下関係が存在します。「助ける人」と「助けられる人」です。助ける人は最善を尽くして助け、助けられた人はそれに心から感謝する、それが「人と人との繋がり」ではないでしょうか。また別の機会には、その関係が入れ替わることもあるかもしれません。

お互いに力を出し合って相手のために何ができるかを考えるところから、人脈は始まっていきます。「知り合い」にはこの関係性がありません。ただの繋がりなのか、信頼に基づいて手を貸し貸されできる関係なのかを見極めるのが大切です。

なので僕自身は、「人脈作り」というフレーズは苦手です。だって、無理やりに作るものではなく、自然にできていく関係だから。もちろん、最初「知り合い」、そこから「人脈」へと変化する関係もあるでしょう。そのためにたくさんの人と繋がる機会を大切にしましょう、というのは納得です。でも、最初から「人脈を作ろう」とするのは、階段をすっ飛ばしながら上っていくようなものだと思います。上れるかもしれないけど、危なっかしいし怪我するかもしれないし。「人脈化」を狙っていることを見透かして、最初から騙すつもりで近づいてくる人もたくさんいます。細く長く、ゆっくりとお互いに信頼できる関係を築ける相手を見極めながら、素敵な人脈を作っていきましょう!

今日のまとめ…誰かのために何かをする、そんな関係が作れるかどうかが「人脈」のカギ!